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口頭

イオンマイクロビームプローブによる顕微蛍光分光分析・イメージング技術の開発と大気中微粒子キャラクタリゼーション

加田 渉; 佐藤 隆博; 横山 彰人; 江夏 昌志; 神谷 富裕

no journal, , 

環境中に存在するエアロゾルやアスベスト等の試料表面化学形態は、その挙動を決定するうえで極めて重要な特性である。しかしながら、微細試料の高感度解析に用いられる荷電粒子誘起蛍光X線(PIXE: Particle-Induced X-ray Emission)分析法では、試料内部の化学結合や結晶構造といった化学形態情報の解析は一般に困難である。これに対し、荷電粒子励起により生じる試料構成原子の最外殻電子からの数eV程度のイオン誘起光子(Ion Luminescence: IL)を顕微分光すれば、内部の化学形態分析が可能となる。本研究では、イオンマイクロビームを利用した新規の化学形態分析・イメージング技術として、イオン誘起発光顕微分光(Ion Luminescence Microscopic Spectroscopy: ILUMIS)法を開発し、具体的な微細試料として大気中微粒子やアスベスト試料を対象に、PIXE法と同時にILの顕微分光分析実験を実施した。この結果、特徴的な表面構造を有するエアロゾルやアスベスト等の微細試料について、表面の化学形態の分布がイオンマイクロビームにより初めて結像できることが確認された。

口頭

透明多糖類ゲルの機械的特性改善

廣木 章博; 佐藤 利弘*; 長澤 尚胤; 田口 光正; 玉田 正男

no journal, , 

放射線橋かけ反応により得られるヒドロキシプロピルセルロース(HPC)ゲルは、透明性に優れていることから、コンタクトレンズ用材料への応用が期待される。しかし、セルロース誘導体ゲル特有の裂けやすく伸びにくい性質があり、機械的特性の改善が課題となっている。そこでわれわれは、ポリビニルアルコール(PVA)や各種モノマーの共存下でHPCを放射線橋かけすることにより、ゲルの特性改質を試みた。0.4-4wt%のPVA、あるいは0.2-3.2wt%の各種モノマーを含む20wt%のHPCペースト状水溶液を調製し、プレス成膜後、電子線照射を行い、ゲル膜を作製した。PVA共存下で作製したHPCゲルは、強度1.8kg/cm$$^2$$、伸長率125%を示し、単独HPCゲルの約1.8倍の値であった。しかし、透明性の尺度であるヘイズ値が、0.4%から15%にまで増加し、透明性の低下が明らかとなった。一方、2種類のモノマー共存下で作製したHPCゲルは、モノマーの組成比及び線量を調節することで、最大2.0kg/cm$$^2$$、124%を示し、約2倍の強度と約1.8倍の伸長率を達成した。ヘイズ値も0.4%を示し、良好な透明性を保持していることがわかった。

口頭

Developing protocol for screening of drought/salt tolerant mutants with ion-beam mutagenesis in poplar (${it Populus nigra}$ L. var. ${it italica}$ Koehne)

Biswas, K.; 鳴海 一成; 大野 豊; 毛利 武*; 古川原 聡*

no journal, , 

For screening of drought/salt tolerant poplar mutants, ${it in vitro}$ regeneration system had been established. About 87% of the shoot explants produced regenerated shoots in shoot regeneration medium, whereas 77% regenerated shoots developed roots in root induction medium. Survival rate of the regenerated plants in soil was about 88%.Suitable dose of ion beams to screen mutants ranged between 2.5 Gy to 3 Gy for shoot explants in poplar. ${it In vitro}$ regenerated wild type poplar shoots did not develop any root system in rooting medium supplemented by 75 mM NaCl. Thus, the initial goal of this study to screen drought/salt tolerant mutants could be achieved by the use of well-established ion-beam facilities at Japan Atomic Energy Agency.

口頭

Si/CdTeコンプトンカメラによる近接領域における$$gamma$$線源強度分布の定量撮像を目的とした画像再構成手法の開発

長尾 悠人; 山口 充孝; 河地 有木; 藤巻 秀; 神谷 富裕; 武田 伸一郎*; 小高 裕和*; 渡辺 伸*; 国分 紀秀*; 高橋 忠幸*; et al.

no journal, , 

従来のガンマカメラ・SPECTといった$$gamma$$線イメージング装置は、物理的コリメータを実装しているために感度と空間分解能の向上が競合してしまうという本質的な問題を抱えており、また対象となる$$gamma$$線も低エネルギーに限られている。これに対しコンプトンカメラは、コンプトン散乱の運動学を$$gamma$$線のコリメーションに応用することで、感度と空間分解能の向上が競合せず、また幅広いエネルギーの$$gamma$$線を撮像可能な次世代$$gamma$$線イメージング装置である。照射施設管理課は、宇宙観測用に開発が進められているSi/CdTe半導体コンプトンカメラを、医学・生物学における生体内トレーサイメージングへ応用することを目的とした研究開発を行っている。特に、医学・生物学での利用には、カメラの近接領域に存在するRIトレーサの分布を定量的に推定することが不可欠である。本研究では、そのために必要な画像再構成手法の改良を行った。

口頭

Radix W線量計とRed4034線量計の比較

市川 達也*; 佐藤 良成*; 渡辺 宏*; 長尾 悠人; 清藤 一

no journal, , 

医療機器をはじめとする放射線滅菌等の放射線加工分野でのルーチン線量計として広く使用されているPMMA線量計、Radix WとRed4034の比較照射を行い、両者の測定精度について調査した。線量範囲5-50kGyについて、各照射温度10$$^{circ}$$C, 20$$^{circ}$$C, 30$$^{circ}$$C及び40$$^{circ}$$Cにおける線量応答値のばらつきがRadix Wが最大で0.92%、Red4034が1.78%となり、照射温度,線量の大きさによらず高精度な測定が可能であることが明らかとなった。また、Radix WとRed4034いずれの線量計も米国材料試験協会(ASTM)で示されている基準の測定精度$$pm$$2%よりも高い結果を示すことが明らかとなった。

口頭

3-[$$^{18}$$F]fluoro-$$alpha$$-methyl-D-tyrosine(D-[$$^{18}$$F]FAMT)のPET用新規アミノ酸トレーサーとしての生物学的評価

大島 康宏; 花岡 宏史*; 富永 英之*; 金井 好克*; 解良 恭一*; 山口 藍子*; 永森 收志*; 織内 昇*; 対馬 義人*; 遠藤 啓吾*; et al.

no journal, , 

3-[$$^{18}$$F]Fluoro-$$alpha$$-methyl-L-tyrosine(L-[$$^{18}$$F]FAMT)は臨床応用される有用なPositron Emission Tomography(PET)用アミノ酸トレーサーであるが、正常組織である腎臓及び膵臓に対しても高度に集積・滞留する。一方で、非天然アミノ酸であるD体アミノ酸は、L体に比べ正常組織への分布が非常に低く、速やかな血液クリアランス及び癌組織集積性を示すことから、D体アミノ酸を利用することで明瞭かつ癌組織選択的なPETイメージングを実現できる可能性がある。そこで、本研究では3-[$$^{18}$$F]fluoro-$$alpha$$-methyl-D-tyrosine(D-[$$^{18}$$F]FAMT)を合成し、PET用アミノ酸トレーサーとしての有用性について検討した。体内分布実験の結果、D-[$$^{18}$$F]FAMTは非常に早い血液クリアランスを示し、投与直後に腎臓,膵臓への集積が認められたが、L-[$$^{18}$$F]FAMTのような滞留は認められず、速やかに消失した。また、D-[$$^{18}$$F]FAMTの癌組織集積量はL-[$$^{18}$$F]FAMTに比べて低かったが、正常組織分布も非常に低く、放射能の腫瘍血液比,腫瘍筋肉比はL-[$$^{18}$$F]FAMTと同等な高値を示した。さらにPETイメージングの結果、D-[$$^{18}$$F]FAMTによってL-[$$^{18}$$F]FAMTに比べて明瞭かつ癌組織選択的なPETイメージングが可能であることが示された。以上の結果より、D-[$$^{18}$$F]FAMTがPET用新規アミノ酸トレーサーとして有用であることが示唆された。

口頭

環境にやさしい生分解性高分子材料の創製・改質

長澤 尚胤; 笠井 昇; 吉井 文男; 田口 光正; 玉田 正男

no journal, , 

優れた機械的特性や透明性を持つポリ乳酸(PLLA)は、植物由来の原料から合成され、一番実用化に近い材料として注目されている。しかしながら、PLLAの融解温度(約170$$^{circ}$$C)は高いにもかかわらず、ガラス転移温度(約60$$^{circ}$$C)以上での軟化が著しく、応用範囲が限定されてきた。橋かけ構造を導入できれば、耐熱性の改善によりPLLAの応用範囲の拡大が期待される。PLLAは、放射線照射により分子鎖が切断される放射線分解型の材料であるため、これまで橋かけ構造の導入が困難であった。本講演では、橋かけ助剤の種類,濃度,線量や照射温度等を最適化して、$$gamma$$線及び電子線照射したPLLAの物性改善を行った成果を発表するとともに、得られたポリ乳酸の熱収縮材,弾性材の試作品製作やメガネ展示用デモレンズへの実用化について報告する。

口頭

数十keV電子線を用いた白金ナノ粒子の生成及び触媒反応への応用

箱田 照幸; 五十住 幸大*; 山本 春也; 有谷 博文*; 吉川 正人

no journal, , 

触媒能を有する貴金属ナノ粒子の作製方法として、貴金属イオン水溶液の表面に高密度電子層を形成できる照射効果を持つ低エネルギー電子線を用いる放射線還元法の有効性を調べた。高線量率照射が実現できる数十keVの電子線を用いて、OHラジカルの捕捉剤であるエタノールを含む0.5mmol/Lの白金(Pt)イオン水溶液10mLを照射し、Ptイオンの還元、Pt粒子の生成を行うとともに、得られた粒子の触媒能を調べた。その結果、水溶液全体でPtイオンの還元反応が進行し、一次粒子として2から5nmの白金ナノ粒子が生成することがわかった。また、このPtナノ粒子には水素解離能及び酸素還元能があることを確認したことから、数十keVの電子線を用いた放射線還元法が、触媒作用を有する5nm未満の白金ナノ粒子を再現性よく作製する技術として有効であることがわかった。

口頭

エマルショングラフト重合を活用した水処理材料の開発

瀬古 典明

no journal, , 

グラフト重合後にさまざまな官能基が導入可能なエポキシ基を有するグリシジルメタクリレートを界面活性剤として混合させ、均一に相溶させた溶液を用いてグラフト重合を試みたところ、従来使用してきた有機溶剤を反応溶媒に用いた系に比較して、反応率が10倍向上することを見いだした。エマルションを形成するミセルの径が増大するにつれ、グラフト反応率が低下することから、モノマーと界面活性剤の組合せにより、ミセル径を抑制することでグラフト反応速度制御できることを明らかにした。また、この技術を応用し、廃坑廃水中からのヒ素を除去可能な材料を合成し、ヒ素の環境基準値である0.01mg/Lを満たす捕集性能及び通液方法を確立することができた。

口頭

NaI(Tl) spectrometerと$$gamma$$カメラを駆使した農地汚染問題への取り組み

尹 永根; 河地 有木; 鈴井 伸郎; 石井 里美; 山口 充孝; 田野井 慶太朗*; 中西 友子*; 茅野 充男*; 中村 進一*; 渡部 浩司*; et al.

no journal, , 

東京電力福島第一原子力発電所事故から飛散した放射性セシウムにより、広い範囲に及ぶ地域が汚染された。その後、放射性セシウムの定量分析の需要が急激に増加し、4月から食品に対する新基準値の適用に伴い、その分析の負担はさらに増えると予測される。このような状況に対応するには、安価な計測機器を用いた平易な定量分析の方法を開発し、あらゆる現場へ広く普及させる必要がある。それに加え、Cs-137は水田土壌中で物理的減衰と降雨による溶脱を合わせて、半減するまで17年かかると推定した報告があり、長期化する汚染問題の解決に直結した「安全な農作物の作出」や「ファイトレメディエーション」といった、セシウムの動態を人為的に制御しようとする研究がこれから加速すると予想される。そのためには、放射性セシウムの動態を非破壊的かつ連続的に捉える計測技術が必要不可欠である。そこで本研究では、(1)NaI(Tl) spectrometerでは困難だった、試料中のCs-134及びCs-137の弁別と定量解析の手法の開発を行うと同時に、(2)Cs-137のイメージングが可能な$$gamma$$カメラの開発に着手した。

口頭

イオンビーム照射によるテフロン表面の突起状化制御

喜多村 茜; 佐藤 隆博; 江夏 昌志; 神谷 富裕; 小林 知洋*; 鈴木 晶大*; 寺井 隆幸*

no journal, , 

テフロンへのイオンビーム照射により特異的に作製される突起状表面について、その形状制御法の開発を目的に、イオンビームのエネルギー及び試料の厚さが突起形状に与える影響を表面形状のSEM観察によって調べた。照射するイオンビームのエネルギーが高いほど突起状化の発現するフルエンスは低下し、突起の生成密度も低下することがわかった。また試料の厚さが増すほど、表面の突起状化の発現にはより高いイオンビームエネルギーあるいは高いフルエンスを必要とするが、より長い突起を作製できることがわかった。これらの結果から、イオンビームエネルギーにより突起の密度を、試料の厚さにより突起の長さをそれぞれ制御できることがわかった。

口頭

イオンマイクロビームがもたらす局所的な表面隆起を用いたテフロンの三次元微細加工

喜多村 茜; 佐藤 隆博; 江夏 昌志; 神谷 富裕; 小林 知洋*

no journal, , 

イオンマイクロビームがテフロン表面の微細加工に有用であることをより明らかにするため、直径1$$mu$$mに集束させたエネルギー3MeV、電流値200pAのプロトンビームを用いた実験を行った。ビーム走査速度及びビーム走査経路を制御することによって、異なる三次元微細構造体を作製できた。これらの構造体は、ビーム走査経路に沿って徐々に表面が隆起すること、及びこれは入射イオンが試料内部を侵入する過程でもたらす温度上昇と分解ガス発生が体積膨張を引き起こしたためであることがわかった。このことは、既存の表面掘削を利用する微細加工技術では成し得ない、表面隆起による微細構造体を作製できる点でイオンマイクロビームが有用であることを示している。

口頭

放射線グラフト重合を利用したバイオディーゼル燃料製造用繊維状触媒の開発

植木 悠二; 佐伯 誠一; 瀬古 典明; 玉田 正男; Mohamed, N. H.*

no journal, , 

動植物性油脂を原料として製造されるバイオディーゼル燃料は(BDF)は、バイオマス由来、毒性が低い、生分解性を有する、再生可能エネルギーである等の優れた特長を有しており、軽油代替燃料として注目を集めている。近年、均相アルカリ触媒法に代わる新規BDF製造法として、多孔性陰イオン交換樹脂を触媒として利用する不均相固体触媒法が開発されたものの、この製法では反応速度が遅くBDF生成に長時間を要するといった問題があった。そこで本研究では、反応速度の向上を目的として放射線グラフト重合体を不均相固体触媒として利用する新規BDF製造用触媒の開発、及び、その利用方法を検討した。その結果、クロロメチルスチレン-トリメチルアンモニウムから成るグラフト鎖末端に水酸化物イオンを固定化したグラフト重合体がBDF製造用触媒機能を有することを見いだした。本研究で開発したグラフト重合体の反応速度は、陰イオン交換樹脂(DIAION PA306S)よりも3倍以上速く、短時間で効率的にBDFを製造することが可能となった(反応効率:グラフト重合体: 82%,樹脂: 26%)。

口頭

放射線グラフト捕集材を利用した環境からの放射性物質回収・除去技術の開発

佐伯 誠一; 植木 悠二; 保科 宏行; 岩撫 暁生; 笠井 昇; 瀬古 典明

no journal, , 

福島第一原子力発電所事故により飛散した放射性物質の除染方法の要件としては、廃棄物の安定処理・保管方法を考慮したプロセスに加え、除染材料の繰返し使用等による廃棄物の減容、放射性物質への選択性の高い除染材の開発が重要なポイントである。本研究では、環境水中からの放射性セシウム除去のため、放射線グラフト重合技術により、ポリエチレン製繊維状基材にセシウム吸着可能な官能基(吸着基)を付与し、リンモリブデン酸型の捕集材を合成した。バッチ吸着試験においては、1ppm非放射性セシウム水溶液50mLに1cm角の捕集材を入れ、24時間撹拌した場合、ほぼ100%のセシウムを捕集する性能を示した。またカラム吸着試験においては、捕集材体積の3000倍量の非放射性セシウムを除去することができた。さらに、福島県飯舘村の溜池・農業用水の環境水を用いて、本捕集材のフィールド試験を実施した。結果、放射性セシウムが10Bq/L程度溶存している環境水について、捕集材体積2000倍量に相当する水量100Lを除染処理し、放射性セシウムを検出限界以下まで除去することに成功した。

口頭

生体におけるクラスターDNA損傷の修復及び変異解析に関する研究

高橋 桃子; 鹿園 直哉

no journal, , 

DNAは生体内においてさまざまな要因により損傷を受ける。損傷を受けたDNAが修復されなかった場合、遺伝子の突然変異などさまざまな生物影響を及ぼすことが知られている。一方、DNAにおいて局所的に複数の損傷が生じたものはクラスターDNA損傷と呼ばれるが、これは放射線によるDNA損傷において特徴的なものである。クラスターDNA損傷は修復されにくい損傷であるため突然変異や細胞死の原因となるとされているが、どのように修復阻害が生じているのかという機構については未だ不明な点が多い。本研究では、クラスターDNA損傷におけるDNA損傷の配置が、クラスターDNA損傷の修復効率にどう影響するのかについて大腸菌を用いた研究を行った。実験の結果、一組のクラスターDNA損傷の変異頻度を見たとき、当該クラスターから10塩基離れた箇所に単独の8-オキソグアニンが存在した場合上昇すること、そこからさらに10塩基離れた箇所にまた別組のクラスターDNA損傷が存在したときはさらに変異頻度が上がることが示された。この現象は当該クラスターから10塩基離れた単独損傷が省かれると見られなくなることから、周辺の損傷が変異頻度に影響を与えることが示唆された。

口頭

フッ素ゴムへ放射線を照射する事によるゴム強度UP

濱砂 武靖*; 丸尾 和彦*; 岩撫 暁生; 福田 豊; 野上 大地; 渡邊 浩一

no journal, , 

日本原子力研究開発機構高崎量子応用研究所では、文部科学省の補助による先端研究施設共用促進事業の枠組みを通じて「明日を創り、暮らしを守る量子ビーム利用支援事業」(以下、共用促進事業とする)を実施している。当研究所では共用促進事業における主要な戦略分野の一つに$$gamma$$線照射による放射線橋架けを位置づけ、外部利用の拡大に積極的に取り組んでいる。この事業では、放射線利用に関する知識や経験がない利用者でも、$$gamma$$線照射施設の利用に際して技術支援の提供を受けることに加えて、施設の利用料金負担の一部減免を受けながら$$gamma$$線照射による放射線橋架けに取り組むことができる。また、共用促進事業で配置した技術指導研究員は、利用者と研究現場及び施設の間を結びつける役割を果たせるようにしている。これまでに本事業に申し込みを頂いた課題件数の合計は10件となっている。

口頭

プラスチック製結束バンドの耐放射線性の確認

関 智見*; 田島 哲郎*; 関 法文*; 岩城 慶子*; 鏑木 邦顕*; 福嶋 勝美*; 永井 宏佳*; 福島 保徳*; 岩撫 暁生; 福田 豊; et al.

no journal, , 

日本原子力研究開発機構高崎量子応用研究所では、文部科学省の補助による先端研究施設共用促進事業の枠組みの下で「明日を創り、暮らしを守る量子ビーム利用支援事業」(以下、共用促進事業とする)を実施している。当研究所では共用促進事業における主要な戦略分野の一つに電子加速器による耐放射線性試験を位置づけ、外部利用の拡大に積極的に取り組んでいる。この事業では、放射線利用に関する知識や経験がない利用者でも、電子線照射施設の利用に際して技術支援を受けられることに加えて、施設の利用料金負担の一部減免を受け、電子加速器による耐放射線性試験取り組むことができる。また、共用促進事業で配置した技術指導研究員は、利用者と研究現場及び施設の間を結びつける役割を果たせるようにしている。これまでに本事業に申し込みを頂いた課題件数の合計は10件となっている。

口頭

放射線を利用した多糖類イオンゲルの創製

木村 敦; 長澤 尚胤; 田口 光正

no journal, , 

天然高分子の一種である多糖類は、環境にやさしい材料として医療器材,食品,医薬品等多岐に渡る分野において注目を集めているものの、一般的な有機溶媒や水には溶解しにくいものが多く、いずれも放射線分解型高分子であるため、放射線架橋によりゲル材料を作製することは困難であった。本研究では、多糖類を効率的に分散・溶解するイオン液体を選定・合成し、溶存ガス及び溶存水分量をパラメータとした放射線照射を行うことで、導電性を有する環境にやさしい多糖類イオンゲルの開発を試みた。疎水性の高いアンモニウムもしくはイミダゾリウムと、プロトン受容性の高い有機酸もしくはハライドを組合せたイオン液体を合成することで、セルロース及びキチンを10-30%程度溶解することに成功した。さらに、これらの多糖類イオン液体溶液に放射線を5-100kGy照射することにより、セルロースゲル及びキチンゲルの作製に成功した。これらの多糖類イオンゲルの収率は、セルロースにおいて10kGyで13%、キチンにおいて60kGyで86%に達した。本手法により作製した多糖類イオンゲルは導電性を有するため、導電性フィルムや電解質等への応用が期待される。

口頭

放射線グラフト重合法による生分解性材料を基材に用いたヒ素吸着材の大量合成と吸着特性評価

保科 宏行; 笠井 昇; 柴田 卓弥; 高橋 牧克*; 明田川 康*; 吉井 明央*; 角田 安彦*; 瀬古 典明

no journal, , 

植物由来の天然高分子であるセルロースを基材に用いて、放射線グラフト重合により、ヒ素を効率的に除去可能なジルコニウム(Zr)をリガンドとして導入したグラフト吸着材を作製した。実用化を視野に入れ、吸着材の量産化条件の検討を行った結果、リン酸モノマー濃度5%、反応温度40$$^{circ}$$C、反応時間1時間の条件で反応を行うことで、吸着材に必要なグラフト率100%以上を得ることができた。次いで、グラフト重合材にZrを接触させて得られたロール状ヒ素吸着材のZr導入量を評価した結果、いずれの部位においても吸着材1gあたりのZr導入量は10mg以上であり、ヒ素吸着能として充分なZr導入量を得ることができた。得られた吸着材を1ppmのヒ素溶液中(pH2)に2時間浸漬撹拌させヒ素吸着試験を行った結果、吸着材のいずれの部位においてもヒ素吸着量は1.0mg/g-吸着材以上であり、ほぼ均一に吸着基を付与できることがわかった。

口頭

多水分系ラジカルのESR測定; 生パパイヤ中の照射ラジカル定量に向けて

菊地 正博; 下山 雄平; 小林 泰彦; 鵜飼 光子*

no journal, , 

熱帯果実を輸入する際には植物検疫措置が必要であり、世界的には放射線による照射処理も用いられている。生鮮果実は傷みやすく照射の有無を短時間で判別する必要があるので、今回、生パパイヤを試料として迅速なESR測定法を開発し、ラジカルの定量的な解析について検討した。照射検体を液体窒素温度に保つことによって、照射後すぐにメインピークとサイドピークを観測することに成功した。果肉のピーク強度には、線量依存性があった。一方、果肉粉末のESR測定では、凍結乾燥を工夫することにより、24時間以内で結果を得ることができるようになった。この果肉粉末を用いて、照射試料ではマンゴー同様のサイドピークが確認され、そのピーク強度には線量依存性があることも確認された。液体窒素下での測定と粉末の測定ではサンプル調製法もESR測定条件も異なるが、補正された照射誘導ラジカルのピーク強度はともに等しく、定量的な解析が可能であることが示された。

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